Die Cutting (Thomson)
型抜き(トムソン抜き)とは:仕組み・向く表現・限界
型抜き(トムソン抜き)とは、刃を仕込んだ木型や金型で紙やフィルムを規定の形に打ち抜き、箱の展開図やラベルの形状を作る加工である。
仕組みと種類
型抜きは、合板に切断刃と罫線用の刃を組み込んだ「トムソン型」を使い、圧力をかけて紙を規定の形に打ち抜く加工である。単純な直線形状であればビク型と呼ばれる簡易な型で対応できる一方、精密な曲線や細かい形状にはエッチング型など別の型が使われる。
打ち抜きと同時に、折り曲げる位置に筋を入れる「罫線(スジ入れ)」を行うのが一般的で、化粧箱や紙袋の展開図はこの型抜きと罫線の組み合わせで成形される。ミシン目やハーフカットを同じ型に組み込むこともある。
向いている表現・使いどころ
化粧箱や紙器の展開図、ダイカットのシールやPOP、名刺の角丸加工など、四角形以外の形状が必要な場面で使われる。ブランドロゴのシルエットに沿った特殊形状のシールなど、印刷だけでは表現できない輪郭を作れる点が特徴である。
同一デザインを繰り返し量産する場合に適しており、型を一度作れば同じ形状を安定して打ち抜き続けられる。展開図全体の設計自由度が高く、箱の構造そのものを差別化要素にしたい場合にも向いている。
設計・入稿で気をつける点
尖った鋭角の部分は打ち抜き時に破れやすいため、可能な範囲で角にわずかな丸みを持たせるなどの配慮が望ましい。組み立て時に必要な糊代の幅も、強度と見た目のバランスを見て確保する必要がある。
罫線の位置がずれると箱の組み立て精度に直結するため、展開図の寸法は現物サンプルで確認することが望ましい。型代が別途かかるため、修正が生じにくいよう構造の確定を早い段階で行うことが望ましい。
向かないケース
- 極めて複雑な曲線や鋭角が連続する形状は、刃の摩耗や紙の破れが起きやすく、安定した量産に向かない。
- 非常に薄い紙や逆にごく厚い板紙は、型の圧力調整が難しく、打ち抜きの歩留まりが安定しにくい場合がある。
- 一点物や極めて小さいロットでは、型代の負担が製品単価に対して相対的に大きくなりやすい。
用語辞典: 罫線
更新日: 2026-08-09
- Block
- Finishing & Converting
- Type
- Die Cutting (Thomson)
- Updated
- 2026-08-09
FAQ
よくある質問
型抜きの型は毎回作り直す必要がありますか
同一形状であれば型を保管して再利用できることが多いが、保管期間や状態によっては再製作が必要になる場合がある。継続発注の際は保管の可否を確認しておくとよい。
既製の箱の型を流用できますか
サイズや構造が完全に一致すれば流用できる可能性があるが、紙厚や仕様が変わると調整が必要になることが多い。まず現物や図面で確認することをすすめる。
角丸のような複雑な形状も対応できますか
対応できる場合が多いが、角の半径や形状の複雑さによって型の作り方や納期が変わることがある。デザイン確定前の相談が望ましい。