EU Packaging and Packaging Waste Regulation
EU包装・包装廃棄物規則(PPWR)の概要と日本企業への影響
PPWR(規則(EU)2025/40)はEUの包装・包装廃棄物規則。2025年2月に発効し2026年8月12日から段階適用が始まる。EU市場に商品を流通させる限り日本企業の包装も対象で、リサイクル設計・再生材含有・表示等の要件が課される。
制度の概要
PPWR(Packaging and Packaging Waste Regulation、規則(EU)2025/40)は、従来の包装・包装廃棄物指令に代わるEUの規則です。2024年12月に採択され、2025年1月にEU官報に掲載、2025年2月11日に発効しました。指令と異なり規則はEU加盟国に直接適用されます。主要な要件は2026年8月12日以降、段階的に適用が始まります。
柱となる要件には、包装のリサイクル可能性(2030年からリサイクル設計基準に基づく等級要件)、プラスチック包装への再生材最低含有率、包装の最小化(グループ化・輸送・EC包装の空隙率の上限など)、リユース目標、分別を助けるラベリングの調和、拡大生産者責任(EPR)などが含まれます。
日本企業・包装発注者への影響
対象はEU域内で上市される包装であり、EUに商品を輸出するメーカーは、日本国内で設計・調達した包装であってもPPWRの要件を満たす必要があります。ジェトロの調査でも、対応コストの増加や適合包材の調達を課題に挙げる日系企業が多数を占めると報告されています。
実務面では、包装の適合宣言(DoC)等の文書整備が求められる点が特徴です。EU向け商品の包装仕様は、リサイクル可能性・再生材含有・空隙率・表示の各要件に照らした確認が必要になり、包材メーカー任せにせず発注側での要件整理が重要になります。
進め方・確認すべきこと
まず自社商品がEU市場に到達するか(直接輸出だけでなく、商社経由やEC販売を含む)を確認し、該当する場合は包装ごとに適用時期と要件をマッピングします。細則(実施規則・委任規則)が順次整備されている段階のため、要件の詳細は継続的なウォッチが必要です。
一次情報はEUR-Lexの規則本文と欧州委員会の公表資料、日本語ではジェトロのPPWR特集ページが継続的に更新されています。個別品目への適用判断は、これら一次情報の確認と、必要に応じた専門家・現地輸入者への確認を推奨します。
誤解しやすい点・注意すべき点
- 「EUの話だから国内メーカーには無関係」ではない。EU市場に商品が到達すれば、その包装は日本で設計・製造したものでも対象になる
- 要件の適用時期は一律ではない。2026年8月12日からの段階適用で、リサイクル設計等級など2030年以降に始まる要件もある。時期の混同に注意
- 細則が整備途上の論点が残るため、現時点の解説記事を最終要件と思い込まない。EUR-Lex・欧州委員会・ジェトロの更新情報で確認する
一次ソース(出典)
更新日: 2026-08-09
- Block
- Environment & Regulation
- Type
- EU Packaging and Packaging Waste Regulation
- Updated
- 2026-08-09
FAQ
よくある質問
PPWRはいつから適用されますか?
規則は2025年2月11日に発効し、主要要件は2026年8月12日から段階的に適用が始まります。リサイクル設計の等級要件のように2030年以降に適用が始まるものもあり、要件ごとに時期が異なります。
日本からEUへ輸出する商品の包装も対象ですか?
対象です。PPWRはEU域内で上市される包装に適用されるため、日本で設計・製造した包装でもEU市場に流通すれば要件を満たす必要があります。輸出ルート(商社経由・EC含む)の確認から始めてください。
PPWR対応でまず何を準備すべきですか?
EU向け商品の包装リストを作り、リサイクル可能性・再生材含有・空隙率・表示などの要件と適用時期を対応付けることです。適合宣言等の文書整備も求められるため、包材メーカーからの情報取得体制を早めに整えることが推奨されます。